今日だけ許して
神様、私は最低な人なんです。
反省文というものを一度も書いたことがなく。
今までを楽に生きてきてしまいました。
それは決して優等生だったわけでなく。
ただふりが上手いというだけでした。
ただ優しく振る舞うのが上手だったんです。
ただ人に強く当たるのが下手だっただけなんです。
それだけで多くの人を不幸にさせました。
たくさんの人から愛をもらいました。
その愛を、ナイフの方にズタズタに全て壊しました。
きっと私のことを息を止めるほど恨んでいます。
根も葉もある罪を。
だから私は終わりたかったんです。
2階の窓というには高く、白い光が差してたあの場所から。
翼を授かったのだと嘯かれたかったのです。
でもあの子はーーあの人は、それを祝福と言いました。
神様の祝福だと言って、私を救ってくれました。
愛してくれました。
恋を、しました。
人生を一度救ってくれたあの人に。
人生をかけて愛を返すことにしました。
もうあの頃には戻れないけれど。
もう止まれないけれど。
……もう、動きすらしないけど。
もう、詩すら書かなくなるほど私を恨んでいるけど。
返すのが、私の愛というナイフなんだ。
それが私の、人生をかけた一振りだから。
だからお願い。私をこの神の中だけで終わらせて。
詩で終わらせて。誰か。
10/4/2025, 7:44:26 PM