部屋の隅で膝を抱えたまま、現実は音を立てて進んでいく。だけど、私の心だけは誰にも気づかれぬまま、ひとりで旅に出た。夕暮れの匂い、潮風の音、見たことのない星座の下、ほんのひととき、この身体を置き去りにして。心だけ、逃げていた。生きるために。壊れないために。【 心だけ逃避行 】
7/11/2025, 10:17:55 AM