暑い、なんて感情を持った。
いつもは心地いい天気なのにこんな具合ということはどうやら演奏者くんは機嫌が悪いらしい。
彼が気分によって天候を変えることができると知ったのはつい最近だった。
急に空から水がドバドバ降ってきて、困り果てながら彼になんなんだろうと言ったら笑顔で『僕がやった』なんて言ってきたのだ。もはや悪魔であろう。
思い通りにならないことがあると天候をいじってしまうらしく『寂しい時は変えるから迎えに来てね』なんてことを言われた。めんどくさい野郎である。
まぁ、そんなわけでボクは彼を迎えに行かなきゃいけない。
ジリジリと焼き付くような日差しに嫌気がさしながらボクは彼を探すことにした。
7/2/2024, 3:36:16 PM