『空模様』
なぜだろう
空はいつも
いつも、わたしを励ましてくれる
春の空を見上げると
あたたかな 太陽の日差しと木漏れ日が
冬の寒さで、固く 縮れ込んだ
わたしの身体と心を
優しく 大きく 包み込み、
「何があっても 必ず朝は来るんだよ」と、
柔らかくしてくれる
夏の空を見上げると
爽やかな 突き抜けるような青と白の
ドラマチックなコントラストが
「勝つことよりも、負けないこと。
大きな心で、行くんだぞ」と、
わたしの背中を 叩いて 励ましてくれる
秋の空を見上げると
澄みきった青空が どこまでも
高く 高く 続いていて
その澄んだ空気が
わたしの体の中を 駆け巡り
頭のてっぺんから爪先まで
清めてくれているみたい
冬の朝、空を見上げると
鼻の奥はツンとして、
わたしはゴジラのように 息を吐き
悴んだ手を擦り合わせる
どの季節よりも 澄んだ朝空と静けさが
心の背筋を ピンッと伸ばして
負けるものかと、わたしを奮い立たせてくれる
朝の空は、生命の喜びを 高らかに謳いあげ、
真昼の空は、生命の強さを魅せてくれる
夕方の空は、生命の尊さと永続性を
悠々と示してくれ、
夜の月光と満天の星たちは、生命の妙なる輝きと
生命と生命が巡りあう 不可思議さを
見事に描き広げてくれる。
わたしが生まれる、ずっと ずっと ずっと前から
わたしたちを 見守り 励ましてくれてきた空
ありがとう
また今日も あたらしい わたしを
生きていくね
8/20/2022, 1:56:35 AM