病床に伏してから後悔をする人生を送りたくない。と、彼は常々言っていたことを覚えている。自分の身体が動くうちはやりたい事をとことんやって、美味しいものを食べて、腹の底から笑って、瞼を閉じて最期の眠りにつくまで一秒も自分自身に手を抜きたくないと言っていた。今、私は別れを告げるこの時ですら、彼は笑って受け入れている。──私は彼に教えて貰った。後悔をしないという事は、自分の選択に誇りを持つことだ。
5/16/2023, 12:41:47 AM