ゆりあ

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愛があれば何でもできる?

「なぁ、愛があれば何でもできると思う?」
「…急だな。」

突然何を言い出すのかと思ったら。

「…何でも…って訳じゃないんじゃないか?あと人による。」
「それ言ったら質問に意味ねぇじゃんかよ!!」
「そう言うお前はできんの?」
「ん?…できるよ。」

そう言いながら距離を近くしてくる。そして唇に──

触れた。

「…お前の為なら何だってしてみせるよ。つーかする。」
「…なんで?」
「えぇ?…好きだから、じゃ理由になんねーの?」
「…知らない」
「お前俺に言わせて満足してんだろ。お前からもなんか言えよ。…それとも俺なんかの為じゃ何もできねぇって?」
「はぁ?めんどくさ…」

どうしてやろうか。ここまで来たら何かしら言うまで終わらなさそうだ。

「…俺が出るまでもなく、お前が何だってしてくれるんだろ。」
「お前は何にもしてくれないのか。」
「…愛故に、委ねてるんだよ。お前に。」
「…お前さぁ…」

腰を抱かれた。距離近いぞ、お前。…満更でもないけどさ。

「…好きだよ。…俺の為に、なんでもしてよ。」
「…っはは。…仰せのままに。」

5/16/2024, 10:14:24 AM