届かぬ想い
中学時代から仲の良かった友だちのうち1人が、長きに渡ってその人の経験談や夫婦関係について現実と違った話を私たちにしていたことがわかった。
基本的には別にいいんである。
本人が話したいことを話したいように話せばいいと思っている。
それは変わっていない。
しかし今回はスルーできなかった。
あまりに違う話を聞かされていたから、その人の旦那さんの看取りについて本気で心を砕いてしまった。
家族ぐるみでも少し付き合いがあったから夫もなんか砕いてた。
相談したいと言われればその人の都合に合わせて早朝集まったりしてたよね、何度も。
そういうことは当たり前だと思っていたけど、こうなってみると「あの気遣いとか心配とかいらなかったくね?」と思っちゃう。
こんな風に恩着せがましく思い返してしまうことも持て余す。
数年後色々わかって、その人以外の友だちと「これどうすっか」とお通夜のような会をした。
みんな何かに傷ついていて、でもそれがなんなのかピッタリ言語化できずにいて、混乱していた。
他人の人生のこと、基本的に私たちには関係ない。
友達なんだから全部話せとか隠し事はナシとか、全然思ってなかった。
でも作り話レベルじゃさ、その話聞いてあれこれみんなで話してた時間なんだったん。
こんな近くの人でこんなにわからなかったって、私たちはよっぽど人を見る目がないのかなぁって、何かがほんとに喪失された。
そのことがわかる前は、心を開いて楽しめる場所だった。
とにかく一緒いたら笑っちゃうメンツで、学生時代のことも話すし全部の時代知ってるから、恥も美談も笑い話は尽きないし真剣な悩みを相談することもあった。
ヒートアップして喧嘩みたいになることもあったし、一緒に泣く日もあった。
このことがあってから何度か残りのメンツで会ってはみたけど、いつもお通夜になっちゃう。
もう元には戻れない。
今もまだちゃんと咀嚼できてないし久々に冷え冷えとした塊みたいなものを感じている。
こうなって思ってみれば、私はあの場を好きでいたんだなーって、東京帰ったら必ず飲みに行くと思ってた。
毎回集まろーってなると思ってた。
そんなの当たり前に続くと思ってた。
こんな歳になって今更ヒビもクソもないだろうってタカを括っておりましたわ。
あーあ。
心の、想いの行き先がないよ。
どこにも届かない。
このトンネルは出口がない。
私が埋めたよ。
4/16/2026, 3:30:19 AM