猫田こぎん

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#キャンドル

 今日のお題、「キャンドル・ジュン」しか思い浮かばなかった……。
 はい、解散!解散!!

 と言うわけにもいかないし、何かひねり出すとします。
 キャンドル。そういえば、昔、ハマっていたことがある。あ、キャンドル・ジュン氏にではないですよ(そこから離れよう)。
 美輪明宏さんが寝るときにキャンドルを灯すと良い、だか、やってる、だか話されてて、不眠症だったもんで真似してみたのである。
 不眠症もねぇ。ずいぶん長患いしてたよ。
 勤務先のクリニックで入眠導入剤を処方してもらえるから、ホイホイ飲んでた。ただ、断薬の難しさも理解していたから飲む量は増やさず、ほぼプラセボと承知でルーティンのように。
 それも、今の旦那さんとお付き合いするようになって、彼から言われたわけでもなく「彼女が睡眠薬飲んでるとかキモいかな」という訳わからん理由で止める気になり、1ヶ月かけて徐々に減らしてすっぱり止めた。
 メンタル不調に対して特効薬が「理解ある彼くん」なのって、とても叩かれるけれども、好きな人から愛されるってのがどんな病にも一番の薬になるのは間違いないのよ。
 そういう宇宙人レベルで存在が不確定な生き物を引き合いに出すのが嫌がられるのかもしれないが、現に我が家にはいるしね。おかげで私も摂食障害と不眠症は治ったんだし。
 さて、キャンドルに話を戻すと、旦那さんに出会う前。まだ不眠症であった頃。
 IKEAでキャンドルをまとめ買いして、キャンドルポットもお気に入りのものを数個用意していた。ほぼ黒魔術の部屋。
 お風呂も、電気を消してアロマキャンドルを焚いて入ると気持ち良いし、ゆらゆら揺れる灯りは癒しになる。
 どうしてそれらを止めたのかと言えば、火の取り扱いが面倒だったから。
 毎日灯していたのが、三日に一度になり、一週間に一度になり、自然消滅。それでも2年くらい続いたかしら。
 今では、寝るときのルーティンとして、お互いにベッドに入って(同じベッドで寝ないのも安眠のポイント)、私が「もう寝る」と言うまで旦那さんが手を握っててくれるし、眠くなるまでおしゃべりしてくれるし、寝ると言えば「今日もお疲れさま。家のことたくさんしてくれてありがとう。ご飯もお弁当も美味しかった。いつもありがとうね、おやすみ」と言ってくれる。

 存在するのよ、こういう夫。信じられないとよく言われるけれど、彼はこれを9年間続けていまして。
 私の方も「こちらこそ、お仕事お疲れさまでした。いつもありがとう」と返すけれども(そう言い合って寝るのが9年続いている)。

 お互いを信頼し、愛し続けるってのは、長く続くと意外と難しくなっていくもので。
 風前の灯火であるならば、末長く小さく燃えるキャンドルのように大切にしたいと思う。


2023・11・20 猫田こぎん
 

11/20/2023, 12:27:44 AM