美夜

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 『旅路の果てに』


 大学生の頃、一人旅行をしたことがあった。
 特に目的も決めず、ただ温泉に浸かるくらいのことしか考えず、気ままにぷらぷらと。
 立ち寄った温泉地でその地域のご飯を食べ、旅館で一人くつろいでいて、ふと思う。
 『ここに誰かと一緒に来られたらな。』
 彼女がいいな、彼女がいいな、彼女がいいなぁ~。
 彼女が居なかった頃の気ままさも楽しかったけど、『二人で温泉』というのには憧れる。
 いつか彼女が出来た時には、一緒に温泉に入りたい。
 それがひとつの夢になった。

1/31/2023, 10:14:30 AM