NoName

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 私は知っている。君の心の中にあるものを。ふとした時に見せる目は、優しい。
 同じ場所にいないことを選んだ。交わす言葉は今までとは違う。事務的で素っ気ない。それでいい。私は大丈夫だ。
 
 そして、一人になったとき、自分の心にも消えない何かがくすぶっているのを知った。君の目に、自分の心の焔を見ていたのだろうか。それがまた燃え上がることはない。でもひっそりと、心の奥を温めてくれている。
  

「消えない焔」

10/28/2025, 6:27:00 AM