君を想う僕のこころは、止めることができない。
僕は君のことが好きだけど、君はまさか僕が君を想っているとは思ってもないみたいで、僕に恋人の話を照れくさそうにしてくる。
この思いを伝えたら、僕と君との関係は終わってしまうんだろうな。
そう思ったら、隠す以外の選択肢はない。
君から恋人の愚痴が出てきたときはちょっとうれしくなる。
だけど、その愚痴がノロケだとわかったとき、顔は笑っていても、こころは真逆になってしまうのを、僕は制御できない。
僕のこの思いを、絶対に君が察しないように、細心の注意を払って、笑顔をつくる。
君には幸せになってほしいなと思う。
君には笑っていてほしいから。
でも、僕にもその笑顔を、みせてほしい。
たとえ、それが恋人の話をするときに見せる笑顔でも。
君とファミレスへ行き、恋人の話をして盛り上がったあと、僕は時間潰しだと君に嘘をついて、君が帰ったあとしばらくファミレスに居る。
僕はさっきまで君が座っていた席をみる。
僕のこころの奥から、哀愁が押し寄せてきているのを感じる。
君が帰ったあとは、この気持ちを隠そうとしなくてもいいから、気が楽だ。
哀愁をコーヒーに溶かして、ゆっくり飲む。そのコーヒーは、思ったよりも苦くなかった。
___________________________届かない……________。
5/8/2025, 11:34:07 PM