久々の休日、ベッドで寝たのはいつぶりだろう。
妙な時間に起きてしまった。
まだ太陽は登りきっていないのか世界は薄暗い。
私はこの時間帯が好きだ。
起きて外を眺めても気持ちが良いし、二度寝することも出来る。
今日はどうしようか、なんて考えていると腰を引かれ背中に大好きな温もりを感じる。
「…はよ、」
少し掠れた声はまさに今起きましたと言う感じだ。
それでも腕の力は強く、嬉しさから顔が綻ぶ。
「おはよう。もう少し寝てたら?」
彼だって休みは久々だろう。
私達の仕事に時間帯は関係なく、任務があれば出動する。
仕事抜きで彼と会ったのも久しぶりだ。
「…いや、お前と少しでも長く居たい」
彼はこんな甘い台詞を言うタイプだっただろうか。
久しぶりの体温と耳元で囁かれる声に体が火照る。
返事の代わりに彼の手を握り、その指を撫でるように弄ぶとグルリと体の向きを変えられ向き合う形になる。
「なんか今日のお前、可愛くてずるいな。反則だぞ、と」
思ってることはお互い様だったもよう。久しぶりの二人の時間を今日はどう過ごそうか、太陽はまだ登ったばかり。
-太陽-
8/7/2024, 10:11:09 AM