ストック1

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自分の思い出、知識、記憶
それらを燃やすことで明かりを灯す
それが記憶のランタン
私はそのランタンを持って、この長い道を進み続ける
私はなんといったか……
もう自分の名前も思い出せない
他にも、いろいろな記憶が燃やされているのだろうが、それすら忘れているようだ
楽しいこと、悲しいこと、嬉しかったこと、怒りを感じたこと
気持ちのいい思い出、苦しい思い出
忘れたかった記憶、いつまでも覚えていたかった記憶
いつの間にか覚えていた知識、頑張って覚えた知識
親しい者の顔、憎んだ相手の顔
すべてが燃えていき、ランタンを輝かせる
そして、そのランタンの灯を頼りに、私は進んでいくのだ
もう、多くの記憶は灰となったように思う
私は私を失ってゆく
これが、死者が再び生を受けるための代償
生まれ変わるために、生きていた頃に授かったすべての記憶をランタンの燃料にしなければならない
そうすることで、何も知らぬ赤子として再び生まれ落ちることができるのだ
記憶のランタンを片手に、私は歩み続ける
ひたすら歩み続ける
私は、なぜこんなところを歩いているのだろう?
ここはどこだろう?
しかし、歩かなければならない
なんのために?
わからないが、とにかく歩かなければならない
それだけはわかる
…………
……

ああ、とてもあかるい
もうあるかなくてよさそうだ
やっとついた
ながかった……

11/18/2025, 11:23:49 AM