名も無き小説家

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         『冬休み』

今朝からやけに騒がしい
子どもたちの無邪気な声がする
カレンダーの日付は12月21日

長いようで短い
子どもたちにとって
嬉しいひとときだろう

そう思いながら
ベランダで煙草に火をつける
息をゆっくりとはく

オレも勝手に冬休みにして
温泉にでも癒やされにいこうかな

なにせ自営業だからな

急いで煙草の火を消し
店に臨時休業の貼り紙をはった

旅支度を整え
荷物を抱えて駅へと向かう

まずは有馬温泉からいくとしますか

俺はウキウキしながら電車に飛び乗った


END-名も無き小説家-

12/28/2023, 2:13:40 PM