日の目を知らない、貴女の華奢な白腕が覗く。月の光を知る、貴女の嫋やかな白魚の手が私の輪郭を包む。私を優しく抱いた両腕は、やがて朽ちる私を忘れるのだろう。それで、良い。しかし、忘れるとは哀しいものだ。そうは、思わないか?まあ、そうは思わないか。審判の時、その時にはきっと私も忘れているのだろう。貴女の温もりと、貴女の耽美な姿を。さようなら、わが愛しい人よ。どうか、私より永く生きて。
7/25/2025, 3:13:32 PM