瑠璃

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《紡いで来た語り種、紡がれてゆく語り種》
【刀剣乱舞/大千鳥十文字槍】

自室の引き出しに仕舞われた、螺鈿の施された赤い箱。
そこには大千鳥の《語り種》がある。

初誉で審神者より賜った己の紋が施された盃。
泛塵と共に織った上田紐。
信繁の事が綴られた軍記。
無茶な進軍をした挙句、折れた時に発動した御守の残骸

その他にも様々な物が入っており、大千鳥はその一つ一つを愛おしそうに手に取り、懐かしむ。
「沢山の語り種が出来たものだな.....」
そして、今日。新たにここに仕舞われる物がある。

「本丸発足十周年、か....」

十年の歩みを記念し、本丸全員で写真を撮ったのだ。
そして大千鳥の手にはその写真がある。

「これからも多くの語り種を紡ぐと思うと、この箱では足りん気がするな」

捨てられぬ思い出の品々に加わる新たな思い出。
いつかこの本丸が閉じられるその日まで、大千鳥は皆と共に語り種を紡ぎ続けるのだ。


8/17/2024, 10:24:42 AM