題 紫陽花
紫陽花の花が咲いてる。
梅雨のある日。
私はお気に入りの傘をさして、買い物に出ていた。
勉強でなくなったシャーペンの芯を買いにコンビニへ向かっていた。
梅雨の日。
見上げると傘に大粒の雨がパラパラと弾けて、細かい水滴になって流れている。
綺麗だ。透明な雫がポタポタと傘の端から流れ落ちていく。
私はふと、道の横に咲いている紫陽花を見つめた。
紫陽花の花は、青と白と紫が混じっているような、淡く、綺麗な色だった。葉っぱの色が鮮やかな緑で、その分花の色が映えている気がする。
緑の葉っぱの上にはカタツムリが這ってて、私は微笑んだ。
カタツムリ可愛いな。
小さな身体で一生懸命葉っぱを渡っている。
紫陽花とカタツムリって相性バッチリな気がする。
そして、その側には赤い傘をさした私がいる。
私もその梅雨の景色の相性にはまってるのかな。
私はそんなことを気にしながら、優しい気持ちで紫陽花とカタツムリをしばらく見つめていたんだ。
6/14/2024, 8:59:54 AM