ほんの少し開いた窓から
ひんやりとした涼しい風が入ってきた
壁一面の本棚にギチギチと
音が鳴りそうなほど詰まった本
テーブルの上に広がる読みかけの漫画
行き場がなく床に置いたお盆
香りの良いアールグレイティーにチョコレート
柔らかくも体を支えてくれるソファに埋もれて
体を伸ばして心地の良さにうっとりとする
好きな音楽を止めて
今度はモニターでライブDVDの再生
観ているうちにウトウトし始めて
次に目が覚めたときはどこからか分からなくなる
それも「まぁいいや」と片隅に追いやって
窓の外はいつの間にか暗くなっていて
そろそろ夕飯を作らなきゃと思いながら
またソファにしがみつく
好きな時間に好きな場所で好きなことをやり尽くす
ここが私の理想郷
『理想郷』
11/1/2024, 3:34:08 AM