偏頭痛の感じ方は人それぞれ、だそうだ。
自身のそれに対しても同意を得たことは一度もないので本当に千差万別なのだろう。
私の場合、まず気圧変化と共に頭がグッと重くなる。
そして、眉間に皺を寄せて力を入れれば耐えられる程度のじわじわとした痛みがやってくるのだ。
軽い場合や、薬が効く場合はここまで済む。
済まない場合は次のステップがある。
息苦しく、妙な熱っぽさに冷や汗をかき始めるのだ。
更に、PCやスマートフォンのような光源を見ていられなくなる。文書の文字なぞ更に。
周りの音も嫌に耳に響く。普 電話の応答の声、キーボードの打鍵や紙の擦れる音。普段なら気にも留めない全ての取捨選択ができないのだ。
香水の匂いや季節の花の匂いでさえ、煩わしくってたまらない。
五感全てを逆撫でされる感覚に眩暈がする。倒れ込んで、全てを投げ出したくなる。
そして最後に、頭の裏側に手のひらを差し込まれそのまま後ろから眼球を押し出されるような痛みがやってくる。いっそ押し出して欲しいのにそうはならないのがもどかしく、腹立たしい。
カーテンを閉じ、室温を下げ、冷感シートを額に貼ったりもして、自身を冷暗所において、脳の暴走が治るまでひたすら眠る以外に選択肢はない。
取扱説明書には最重要項目として挙げてこうと思う。
閑話休題。
脳裏に差し込まれる、生白い魚の腹のようなあの手のイメージはどこから来たのか、どこの誰のものなのか。
もし同じ感じ方をする人がいるならば、教えて欲しいと思う。
11/9/2024, 12:12:58 PM