時の雨

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色鮮やかな花々が咲き誇る。私は一人歩いている。
穏やかな日に当たり、頬を心地よく撫でる風が吹く。私は花のベッドにゆっくりと腰を下ろし横たわった。草花の香りが身体中を巡り、ゆっくりと私は力を抜いた。そのまま意識を手放して。

あんなに穏やかな日から何年が経っただろうか。かつての色彩は失われ、代わりに冷たく固いコンクリートが大地を覆っている。穏やかな日は皮膚を突き刺す光に、心地のよい風は汚染された空気を運ぶようになってしまった。これを発展と呼ぶべきか。

そんなことを考えながら、延命装置を外し意識を手放した。


2024/10/18 #花畑

9/18/2024, 9:12:10 AM