『どこまでも続く青い空』 雨の後は空気が澄んでいるという。 日が差す畦道で空を見上げた。 視界が全て青になる。 ……手を伸ばす。 青がその手を透過する。 届かない。 掴めない。 嫌気が差して俯いたその先、足下の水溜まりにも青を見た。 ……それを力の限り踏み付ける。 矮小な自分。 矮小な空。 爆ぜた青い情動は、留まることを知らず。 雨で冷えて湿った風が、どうでも良さそうに頬を掠めた。
10/24/2023, 9:57:04 AM