追いつめられて、感情がぎりぎりのとき。
公の場では、涙なんか見せたくないし、悲しい表情もしたくない。なんでもない顔をして、いつも通りに色々なことを進める。
でも、感情の器はすれすれで、ちょっとしたことで、こぼれそうになる。ぐっとこらえて、平常心に戻そうとする。
他の人には、気づかれたくない。かなうなら、自分だけのバリアを作ってその中にいたいくらいだ。なのに、ふとした時に、誰かが「大丈夫?」と声をかけてくれることがある。
「大丈夫」と言いつつ、感情の器が大揺れに揺れて、溢れてしまう。目にじわっと涙が浮かぶ。
やさしさなんて、いらないのに。心の底に溜まっていた固いかたまりがとけていく。
「やさしさなんて」
8/11/2025, 7:06:20 AM