NoName

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懲りもせず君を探した。
忘れないと誓った横顔は目を開ける度に遠のいて、記憶に収まりゆくことに気がつき、唇をかむ。
幸福な思い出になる前に、日々を辿って、何度でも物語を始める。続きを探す。それが、終電を過ぎた駅で電車を待ち続けるようなものであったとしても、どうか次の朝まで。

4/19/2025, 9:14:09 AM