るに

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時計の針が重なって
私の黒い心が
本音が見えてきてしまう。
毎晩12時になると
魔法が解けたように
猫かぶりな私は
本当の私になる。
自分で調べて書いたらいいのに。
私のことを踏みつけにしなくても
いいじゃない。
クソッタレ。
私がどれだけ手助けしたと思ってんの?
恩を仇で返すの?
自分がいちばん不幸みたいな顔してさぁ、
こっち見てこないでよね。
ごぽっと
黒くて丸い液体と口から出てくる
飲み込んだはずの言葉。
細胞の一つ一つが
私を否定してくる。
このままじゃ、
次は私が飲み込まれる。
うぇっ。
黒い液体は
日に日に量が多くなっている気がする。
頭がぐるぐるして目眩がする。
寝たらいつもの私に戻る。
そう思って私は怯えつつ寝た。
朝起きて鏡を見ると
私は黒い液体で包まれていた。
えっ?
黒い液体はボタボタと落ちていて
まるで頭の上から
ペンキを被っているみたい。
でも段々と私に戻っていく。
いや、違う。
これは私じゃない。
これは…誰?
不自然なほどニコニコしている顔。
目は大きく開いて
不気味に感じる。
あ、これは言葉を飲み込んで
猫を被っている私だ。
私は私じゃなくなったんだ。
黒い何かに飲み込まれちゃった。
"Good Midnight!"
ふふふ。
飲み込んだ負の言葉は
少しずつ種に水をやって
自分じゃない誰かが生まれて
乗っ取られちゃう。
それを知ってたら
人は飲み込むのをやめるのかな?
いいや違う。
人はやめない。
自分が何なのか
最初から知らないから。

9/24/2025, 3:49:15 PM