「やっぱ割に合わないよな」
そう思いながら寒さの中で待機していた。ここは北端にある刑務所。どうせなら南米のあったかいところがいいといつも思っているが、やはり寒いだけある。罪の重さが違う。軽罪の罪人は居なくはないが冤罪が多い。囚人の多くは勘が別格。刑務所は動物園。見下されて怯える熊、どこにいるか分からない山猫、人間見下している狒々。そして自分が見下されていることに気づいていない人間。
何もない檻はいつも自分自身の本質が反射する。気が狂って手足を噛みちぎり、内臓が無造作が牢にこびりつく。
そして私はとりにいく。
日が寒さに押し込まれる。
闇が霧のように窓から入り込む。
囚人は凍える。
私たちは鎌を握る。
そしていつしかこう呼ばれるようになった。
‘死神’と
みんなも悪さはしないように。殺させるより、自殺するより、刈られる方がよほど痛い。痛いなんてもんじゃない
囚人は痛みで叫ぶ
叫ぶ勢いで魂が飛び出す
寒さで冷えた手は魂が逃げるのを許してはくれないよ
1/22/2026, 10:07:12 AM