どさり、と𓏸𓏸の背中がベッドに触れる。上には××が馬乗りになっていて、両手は彼の熱い手でぎゅっと握られている。
「逃げへんの」
「……うん」
「𓏸𓏸」
彼の吐息が耳元で溶けて、手も舌も絡みあっていく。2人の左薬指にはそれぞれ違う形の指輪が嵌められていて、恨めしそうにきらりと光った。
「……これ、要らんやろ」
「今だけはいらない」
「ん」
指輪を外してもう一度舌を絡ませ合う。求めてはいけないと分かっているのに、どうしても欲しい。
「……もっと、」
「急かさんでも時間あるから」
「××……」
「その先は言ったあかん約束やろ」
「……うん」
君からの愛情が、欲しい。
『今1番欲しいもの』
7/21/2024, 1:05:23 PM