Childhood
いつまでも捨てられないもの、なんて、誰にでも一つくらいあるんじゃないの?
それはいけないことなの?
それ、持って眠るつもりなの?!
ママはいつも私にそう言う。
別に私の自由だと思うのに。
ママが使うわけじゃないんだから、いつまで持っててもいいでしょ!
なんていうけれど、私もそれが普通じゃないことくらいわかっている。
私はライナスみたいに、彼の安心毛布みたいな私のタオルを持って眠る。
新生児だった頃。
未熟児として生まれた私におばあちゃんが作ってくれたものだ。
もう、18年の付き合いになる。
そろそろ布もほつれたりしてきて、捨てなさい、なんて言われるけれど大事なものだ。
私が生まれたことを喜んで、未熟な私を助けてくれた人がいた証であり、私が無事に生きている証だと思うから。
これを捨てることはまだないだろうな。
だって、そんなことを考えられるほど大人になれていないのだから。
私はいつまでも子どもで居たいのだから。
なんて。
そんな事を言っているから、なにも捨てられないのかもしれない。
夢も、希望も、空想じみた話を信じる心も。
童話の中の女の子になりたくて。
プリンセスがいるような世界に憧れて。
妖精も魔法使いもいるあの世界を諦められずにいる。
はぁ…。
ホグワーツに行きたいし、夢の国の住人になりたい。
ワンダーランドにだっていきたいし、オズの国にだって。
そんな絵空事を追いかけて私は、いわゆるDヲタになった。
でも足りないから、今年こそはハロウィーンだけでもプリンセスになる。
それ以外は、少女みたいなガーリーな服やらロリィタやらを着て、おとぎ話の中の女の子!になってやるんだから!
8/17/2024, 3:04:34 PM