ねえ、泣かないで
泣いて赤くなる彼女の頬に手を添える。
「リヒト君どこにいるの。帰ってきてよ。まだ話したいことたくさんあるのに」
涙をさらにボロボロ流しながら彼女は言った。
「リヒト君好きだよ」
僕も好きだよ。直接言えなくてごめんね。
僕も君ともっと話したかった。旅行にも行きたかった
君を幸せにしたかった。
ああ…実体はないのに涙が溢れてくる。
僕の涙は光の粒となって落ちる。
ねえ、さようなら時間が来たみたいだ。
僕は君の笑顔が1番好きだよ。
彼女はこちらを少し驚いたようにみてほのかに微笑んだ。
「泣かないで」
12/1/2023, 1:47:47 AM