No name いろんなふたりやひとりの、概念や小噺

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お気に入りは死んだ。死んだ。死んだ。一度そうなってしまえば、あの時の気持ちが蘇ってくることはあれど、もう自分と共に走ってくれることはないのだと経験則から知った。過去になってしまうのだ。
お気に入りは仮死状態だ。遠ざかっていく前に引き戻さないといけないと思った。今回は駄目だ。きっと駄目だ。だってこれ以上がある気がしないのだから。あるなんて知りたくない。今に縋っていたい。死ぬな、死ぬな、死ぬな。時は進まず、進まず戻らず、お気に入りを甘受出来る心よよみがえれ。

2/17/2024, 7:17:53 PM