めい

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「永遠なんて、ないけれど」
そう予防線を張って慎重と投げやりの狭間で話を遊ばせる彼女に僕は言った。

「とは言え星を見なよ。」

「厳密には永遠ではないかもしれないが、体感ではほぼ永遠に光るあれらは、常に空に在り続ける。僕らよりずっと誠実に。」

誠実に、の所で彼女がはにかんだ。
投げやりでいることよりも空の星のように誠実でいることを選んだらしい彼女は、一歩近寄って僕のシャツを軽く掴んで、空を見上げた。

9/28/2025, 10:09:09 PM