僕はリストカットをする。
一回目は家族関係。
二回目は自分の存在価値の無さに嘆いた。
三回目は劣等感。
父の怒りに触れて母の嘆きに触れて、
考えれば考えるほどどうでもいいし
正しいとは言いきれない。
僕の視点でどちらが悪いなんて
そんな無責任なことはしたくないと思った。
父の対応を模写するように、僕は優しすぎる友達をいじめた。
全て父のせいにすれば楽だけど
父に耐えられなかったと自覚する方が不快だった。
自分の行いを認めず、言い訳ばかり並べた結果
僕は責任から逃れるように学校に行かなくなった。
つまりこれは全て僕が悪い。
自分には存在価値がなかった。
きっと僕は家族の誰にも恩返しができない。
成績も良くない、提出物なんかをまともに出すことすら出来ない。
泣いて泣いて、泣いた。
でも突然どうでも良くなって、そんなこと言ってしまえば
この世に存在価値がない人間は馬鹿ほどいると気づいた。
存在価値の無さに嘆いたように、
僕は劣等感を様々な場面で感じてきたと思う。
優しすぎる友達に「私がいなきゃ、何も出来ないもんね。」
まあ、そんな言い方じゃないんだけど。
僕が言われたのは、僕がそう感じてしまった時点でもうおわりだ。
避けたくなって、避けて
逃げて
機嫌が悪ければ、無視もした。
要は勝手に劣等感を感じてしまった僕が悪い。
上手く感情のセーブができなかった僕が悪い。
基本的に考えれば考えるほど、
そいつらの喧嘩も何もかも自分には関係なかった。
僕が僕に負けてしまった結果
無駄に優しすぎる人間を傷つけてしまった、
数年間も。
感情のセーブができなければ自信を痛めつければいい。
意味はなかった。
実に無駄な行動だと、今ならわかる。
無駄な行動ほど人間したくなるものなんだろうか、
そんなことはどうでもいい。
答えがわかっていてもなお僕はそれをやめられない。
いじめをした。
学校に行かなくなった。
普通より少しおちぶれた存在だと言うことは明確だ。
どこかずば抜けた才能があった訳でもない。
きっと、一般的な人間になるのが怖いのだ。
自分に傷があれば、僕が何も出来なかったことにはならない。
少なくとも普通になりさがることは無い。
痛い、痛いものは痛い。
でもしょうがない。
痛いんだから。
答えがわかっていても、
僕の行動は仕方の無いことだ。
多分。
僕が何かしらの別回答を見つけられるまでは
自己陶酔に人生を捧げるんだろう。
2/3/2025, 1:16:47 PM