ぎこちない形をした一人用のタイムマシン。
長年時間をかけて、ようやく完成させた。
形は悪いが、未来へはちゃんと行ける。
「未来がどんな風になっているか確認して来てくれ」
「ああ、任せてくれ」
趣味で作っていたタイムマシンが、まさか政府に頼まれるほどの大ごとになろうとは……。
まぁ、政府が必要な部品を調達してくれたおかげで、早く完成させることが出来た訳だが。
タイムマシンに乗り込み、未来へ旅立った。
さて、どんな未来が待っているだろう?
今より文明が進んでいて、きっと見たことがない物ばかりあるに違いない。
……それとも、AIに支配されているか。
思わず、生唾を飲む。
ワクワクするが、緊張もする。
タイムマシン内のアラームが鳴り、未来到着を知らせる。
いよいよか……。
よし、外へ出るぞ。
タイムマシンの扉を開け、外へ出ると……真っ暗で、何もなかった。
なるほど、未来は見えない……か。
もしくは、神様が我々に未来を見せないようにしているのか。
タイムマシンで現代へ戻ろうとしたが、乗ってきたタイムマシンは消えていた。
11/20/2025, 10:06:04 PM