柊文月

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「やっぱり君には向いてなかったんだね」
白髪を揺らしながら君は言う。
「あ、でもまだここに居たいって言うんなら僕は何もしないよ。連れ出しもしないし…無理矢理やったら僕が怒られるし…」
そっちが本心かといつも通りの君に少し安心する。
「いや、俺には向いてなかったよ。この世界は残酷すぎた」
涙を拭い、まだ居る君に手を伸ばす。
「助けて」
ただその一言だけ発すると君は分かったように
「任せてよ。その為に来たんだ」
俺たち2人は言う。
「「帰ろう。理想郷へ」」

10/31/2023, 11:07:32 PM