るに

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夢じゃない、
夢じゃない夢じゃない夢じゃない、
これは夢じゃない!
真っ赤に染る手、
転げ落ちているナイフ、
誰かも分からないズタズタの人。
血の海の真ん中、
何故か私はそこにいて
誰かをズタズタにしていて
その時のことを全く覚えていなかった。
ひとつ確かなのは、
夢であって欲しいこれが
夢じゃないってこと。
どうしよう、
警察とか来るのかな。
救急車呼んだ方がいい…?
なんかこれ、
もう既に助かってない感じするけど。
誰か通報してるかな。
えっ、自首した方がいいかな?
うーん、
とりあえず手洗お。
頭は沢山のことでグルグルしてるのに
どこか妙に冷静で
洗面台で手を洗った。
服も返り血を浴びていたので
洗濯機を借り、
シャワーを浴びる。
身体を洗っている時、
あ、どうしよう。と
急に焦ってきた。
でも殺った記憶が無いし
もしかしたら別の人が…。
なんてことは絶対に有り得なくて
私はほぼ詰みだった。
スマホで110当番、
私は潔く自首した。
けど、待っても待っても
警察は来なかったし
救急車も見当たらなかった。
辺りはやけに静かで
ものすごい恐怖をここで感じた。
そして今更、夢説が再浮上した。
"Good Midnight!"
起きたら泣いていた。
そんなことはごく稀だろう。
今までのどんな夢より
夢でよかったと思った。

8/8/2025, 4:52:06 PM