テーマ「あなたのもとへ」
ここはペットショップ。
ボクはゴールデンレトリバーの
白い毛の男の子だよ。
このお店で産まれてから
ずっとこの店にいる。
売り場の狭い部屋から
見える景色は同じで代わり映えしないし
退屈でホントにつまらない。
毎日決まった時間にご飯が貰える。
そして、決まった時間の
ほんの少しの間だけ外に出られる
それがいつもの日課。
お店が開く時間になると
狭い部屋に入れられて
ボク達は、たくさん見られるんだよ。
うーん…。どうしてかな?
〜そんなある日、転機は訪れた〜
いつも決まった時間に来る
若くて、綺麗なお姉さんが
ボクの事を抱き上げて
ニコッと微笑んだ。
「うちの子になる?」
ボクは、なんの事か分からないけど
いい事かも知れない!と思って…
ワン!!って吠えた。
「それなら、決まりね(*´︶`)」
そして、その日が
お店から卒業する日になった。
ボクはお姉さんの家族になった。
「ここがあなたの新しいおうちよ
これからヨロシクね😊」
〜その日からお姉さんとの生活が始まった〜
ボクはお姉さんが大好きになり、
心を許すのも早かった。
ボクはお姉さんが仕事に行くと
誰もいない部屋で取り残され
寂しくなって悲しくて、どうしようもなくて
湧き上がる何かを抑えるのに必死だったけど
つい、部屋の中で暴れた拍子にお姉さんが
大事にしてるモノを壊しちゃった💦
お姉さんが帰宅後、
特大の大目玉を食らったのである。
"それから、長い長い年月が経ち
二人の前に大きな壁が立ちはだかる”
ボクは日課だった散歩に行く事が出来なくなり、
一日のほとんどを寝て過ごす事が多くなった。
大好きだったおやつもご飯も喉を通らなくなった。
それでも…ボクね?お姉さんとの毎日は
とってもとっても心がポッと温かくなるんだ。
なんて言うのかな?
お姉さん、だいすきだよ(*´︶`)
もう一度、神様にお願いして
産まれて来ることが出来るなら
また、あなたのもとへ弟として産まれたいよ
お姉さんは、嫌がるかな?笑
その時も、もちろんボクが犬でね🐶
なんでかって?
だって…
大好きなお姉さんを先に
失いたくないんだもん!!!
ボクの分までたくさん生きてね!
じゃあ、また会おうね(*´︶`)
そうして…ゆっくりと瞼を閉じ
幸せな犬として幕を降ろした。
1/15/2025, 3:05:50 PM