Takf83

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僕はある日好きな人に告白した。
その好きな人は僕の幼なじみで小さい時から仲が良かった。
告白が成功するために僕は彼女を夏祭り、文化祭、休日の遊びなどに誘い、彼女と過ごすことが出来た
まぁー、結果は振られけどね。
その人は自分に気があるんだと思ってた。完全に自惚れてた。
友達から聞いた話だけど、僕のこともとから嫌だったらしい。なんかすごく悲しくなった。自分の勇気を踏みにじられたと感じた。
しばらくして僕はまだ新しい好きな人が出来た。
次の恋をするのは思ったより素直にできて、告白した幼なじみとは今友達の関係まで回復してきてるし、 今が普通に楽しい。
新しく好きになった人は彼女とは全然タイプが違ったけど、次の告白は絶対成功させようと、僕は猛アピールした。そして時が経ち、僕は告白をした。
すごく不安だった。また前のように振られるんじゃないかと...そんな不安が心にあった。
でも結果は...成功だった!
僕は嬉しかった。嬉しくて嬉しくて仕方なかった。
人生で初めての彼女はこの彼女で良かった。
心からそう思えた。
そしてそれから僕は高校生活を楽しんだ。
そして高3の...ある日
前に告白した彼女。僕の初恋の彼女が、幼なじみが、交通事故で...亡くなってしまった。
衝撃的すぎて言葉が出なかった。彼女はいつも明るくて、元気で、クラスの光だった。
きっとこれから幸せな人生を歩むんだなってそう思ってた。でも現実は違った。
僕は幼なじみということもあり、彼女の部屋の掃除を手伝うことになった。
ひとりで掃除をしていると、彼女の机の中から
一冊のノートを見つけた。
「日記」
そう表紙に書かれていた。僕は気になりそのノートの中を見てみた。僕はその日記を見て頭が真っ白になった。


(今日は幼なじみのあいつと夏祭りに行った。
初めて一緒に行こうと誘われてちょっと嬉しかった。気合を入れて浴衣を着たりした。あいつはなんも言ってなかったけど。...どう思ってたのかな。

今日はあいつと文化祭を見て回った。文化祭もあいつと初めて一緒にいたな。どのクラスの出し物もすごい面白かった。2年3組のお化け屋敷ではあいつビビり散らかしててばっかおもろかったw色々あったけど、あいつとまわれてちょっと良かったかも...

...今日は友達の楓さんが恋愛の相談をしてきた。
楓さんはあいつのことが好きらしい。
ぶっちゃけ意外だった。あいつ大してイケメンでもないし、もやしみたいな体なのに、モテるんだなって思った...。...楓さんの恋友達なんだから絶対に叶えてあげなきゃね。多分私なんかよりずっと良いしね。

......今日あいつに告白された。すごくびっくりした。一瞬ほんとに私なのかと疑うレベル。
...でも、その、すごく嬉しかった。あいつが私を好きでいてくれていたのが嬉しかった。心のどこかでわかっていたのかもしれない。多分私は、私もあいつのことが好きだった、と。だから私は返事をしたかった。「私も好きって」返事がしたかった。
だけど楓さんの事を思うとなんだか自分が裏切った感じがして、横取りした感じがして、とても怖かった。楓さんは親友と言っていいほど、大事な友達。
そんな彼女の願いを台無しにするなんて......
ごめんやっぱ私には無理だ。台無しにするなんて無理だ。あいつに言っちゃった。「ごめん好きな人いるから。」って冷たい態度取っちゃった。
今まであいつがどんなことをしてきたのか、どんなに頑張ってきたのか。私には分かる。その努力を私は台無しにした。友達からなんでふったの?って聞かれた時もなんて言えばいいか分からなくて、最初から嫌だった。あいつは好きじゃないとか焦って言っちゃって...
私は馬鹿だ。最低だ。
ホントはあいつの事好きなのに、大好きなのに。
言葉にできない。
あぁ、苦しい悲しい、辛い。...あいつに好きを言いたい...。)


日記はそこで途切れていた。
気付けば僕の目からは涙が溢れていた。
なんだよそれ。あいつが俺の事好きだったなんて...
友達のために自分の気持ちを殺して。告白を断って、優しすぎんだよ。あいつは...。
なぁー...。戻ってこいよ。戻ってきてよ。そしてまたいっぱい話そうよ......。

もしあいつが友達より僕を選んでいたら、もし、楓が俺の事を好きじゃなかったら、今の彼女とじゃなくて、幼なじみのあいつと付き合ってたら、どんな人生を歩んでいたんだろう...。
僕はそう思った。


もうひとつの物語🗝

10/29/2023, 11:19:01 AM