サチョッチ

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君と最後にあった日

本当に突然の再会だった。

なんの気無しに過ごしていた日常に、かつての同級生だった君がいきなり舞い込んできて、何年かぶりの対面をしばし喜んだ。

次会うときはいつだろうなんて、あやふやな未来に心を弾ませていた。


しかしそれきり君とは音沙汰なく、試しにSNSで声をかけたが、どれだけ待っても反応が返ってくることはなかった。

電話をかけた。出る気配はない。

思い切って家まで訪ねてみたが、玄関をくぐって愕然とした。

中はとても人が生活できるとは思えないほど、滅茶苦茶に荒れていた。
完全にガワが綺麗なだけの廃墟となっていた。

異常を感じて自宅へ飛んで戻り、アルバムを開いた。
クラスの電話番号が乗っていたはずだ。
特に仲良しだった女子をピックアップし、うち一人に電話で事の顛末を伝えた。

電話越しに女子の声がする。私との久しぶりの会話をやはり喜んでいた。

しばらく事情を聞いていた女子が一言。

「うちらの友達にそんな娘いないよ?」

ハッとして手元のアルバムに目をやる。


君が写っていたはずの写真など一枚もなく、集合写真にさへ君の痕跡は全く存在しなかった。



一番心を許せていたはずの君の存在が、なぜ突然失われたのか。
学生時代に一緒にいた君とは誰だったのか。

理由も知るすべも、私は今だって分からない。

6/26/2023, 5:23:38 PM