『どんなクリスマスでも』
今日はクリスマスという日らしい。
僕の家族が話していたのを聞いた。
夕飯に少しだけチキンが乗っていてラッキーだったけど、クリスマスという日のおかげかしら。
大好きな散歩は雪が積もりだしたからという理由で短めだった。
子供達が寝て、リビングでパパさんとママさんが晩酌している。見られていないテレビの番組はバラエティからいつのまにかニュースに変わっている。
「今日は…というのに、…ではまた爆撃が…」
「子供食堂では、サンタに扮した…」
「…広場ではクリスマスに平和を願って…」
世界中でクリスマスを祝ってるみたいだけどそれでも今日という日に人間は争いをしている。
不思議だなぁ。
僕達が争うのは食べ物や縄張りが多いんだけど、人間もそうなのかな?
だとしたら、僕らと同じ本能だから争いはなくならないかも。
お腹いっぱいなら、ご飯を分けてあげれるけど空腹ならそんなことできないもんね。
そんなことを思いつつ僕は残しておいたチキンの骨をしゃぶった。
パパさんとママさんはいつの間にか寄り添って船を漕いでる。
こういうのが平和ってことなのかなぁ。
みんながご飯を食べれなくて苦しんでたとしても、僕はパパさんやママさんみたいにみんな幸せでいてほしい。
今日はクリスマスだから。
僕がもらってる幸せをみんなに分けてあげる。
世界中、どんなクリスマスでも、誰しもが安らげますように。
僕は鼻を地面に擦り付けて願った。
#クリスマスの過ごし方
12/25/2023, 3:21:01 PM