NoName

Open App

#絆

―――

カーテンの隙間から漏れる陽射し
視線の先にある天井は、白よりの灰色

――瞬間、雷撃の如く襲ってきた頭痛

グッと、堪らず声が出て
重い手で頭を抑えた

何度経験しても、この痛みには慣れないと改めて思い知らされる

すると、近くから低い唸り声
何とか視線を机の向こうへ向けると、空き缶に囲まれながら眠る彼奴

...腐れ縁。
そう言ってしまえば、それまでだ

自分がこんなに痛い思いをしているのに、穏やかな顔で眠る彼奴に嫌気が湧く

まぁ、起きたら同じ様に苦しむだろうし、俺のこの痛みも自業自得なのだが

そんな事を考えていると痛みが和らいできた様で。
身体を這いずらせ、何とかキッチンへ

そしてコップを片手に蛇口を捻り、入った水を勢いよく煽った。
モヤの掛かっていた意識に、サァッと風が吹き込む

少し落ち着いて来たところで、息を吐く
そうして違うコップにもう一度水を入れ、彼奴の元へ

何度見ても、相変わらずムカつくほど穏やかな顔だ
水でも掛けてやろうか、なんて思いを振り切り、軽く肩を揺らす

「んん………あ?なんだお前か…イッッ!?」

漸く目覚めた此奴は、予想通り情けない声を出しながら目を開けた

嗚呼、俺も此奴も反省しねぇな

デジャブを感じる光景に溜息を吐きながら、俺はコップを差し出した

3/6/2026, 10:25:10 AM