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真昼の夢

 朝、目覚ましのアラームで無理やり目をこじ開けた。
 昨日も残業だったんだ、さっき眠ったばかりの気がする。
眠い、まだまだ寝ていたい、でも起きて仕事に行かないと。
あと五分、五分だけ目を閉じていよう。

 時計を見たら昼。
俺はゆるく寝返りをうって、うつ伏せになった。
 大遅刻だぞ。慌てないのかって?
ははは大丈夫、きっと俺は俺の夢だから。
本物の俺はあの時起きて、ちゃんと仕事をしながら二度寝の夢を見てるんだ。
 その証拠にほら、体がベッドに溶けて消えてゆく。
おや?デスクの前の俺も消えてゆく。

7/17/2025, 1:01:48 AM