黒山 治郎

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分厚い硝子窓を撫でる無数の水の線
ハンドルに寄り掛かり外を眺める
何層ものオブラートに包まれた先
暗い海の水面を透明な足が駆け回る
駄々を捏ねて手をも拱いているのは
空模様だろうか、それとも…

雨水を容易く拭うようには
己の他責思考は拭えなくて
詮無く止めどなく溢れ続け

今ですら、私ではなく空が泣いているのだと
ほらまた持ち主の筈が心にまで嘯いている。

ー 空が泣く ー

9/17/2024, 1:02:23 AM