今日は流れ星が見えるそうだ。
だから、今日はこっそり家を出て近くの丘から見たい。服の上にいつもは隠してつけている星のペンダントを出してみる。
__今年こそは君に会えますように。
心の中でそっと願ってみる。
時計を見ると10時半になっていた。そろそろ行こうか。物音をたてないように静かに裏口から出てあらかじめ用意していた靴をはく。思ったりより簡単に家を抜け出せたことに安堵して丘に向かって歩き出す。
丘に着くとたくさんの星と、一人の人影が見えた。
人影に近づくと、私が会いたかった少年だった。少年は、私の顔をみてからペンダントを見て驚いた顔をする。
「やっと、会えた。」
視界の端で星が降った気がした。
4/25/2024, 10:55:25 PM