放課後の教室。
日が沈んでいくのが教室の窓から見える。
教室には僕の他に人はおらず、それぞれ部活や家路に向かったのだろう。
1人静かな教室で沈んでいく夕陽を眺める。
僕の耳元でボクの声が囁いてくる。
「君が居なくても皆んな個人の日常を過ごすだけ。」
教室で1人そんな声を聞いていると、教室のドアがガラガラッと大きな音を立てて勢いよく開いた。
姿を現したのは隣のクラスの友人、僕の姿を見付けると満面の笑顔になって口を開く。
「まだ教室に居て良かった〜!一緒に帰ろ!!」
そんな元気の良い声に自然と笑みが溢れる。
僕は鞄を持つと友人のもとに駆け寄った。
もうボクの囁き声は聞こえない。
4/22/2025, 9:00:16 AM