君と一緒に
終わらない夢を見ている。文字通り永遠に終わらない夢を。
夢の終わりが次の夢の始まりを呼んで、一つの夢が終わる度に世界は白に還る。
この世界では時間という絶対的な理すら意味を成さない。命という存在意義すら曖昧だった。
その夢の終わりを目指して、わたしたちは歩いている。
一つの夢が終わる。ぱきぱきと宝石に亀裂が入るように景色が崩れ落ちていく。
「良い夢だった」
終わりゆく夢の中、あなたがそう呟いた。
「……これがあなたにとって良い夢?」
「うん、良い夢だったよ」
あなたは奇麗に笑う。今の夢の何処が良い夢だったのだろう、わたしにはわからなかった。
「ねぇ、次はどんな夢を見ようか」
あなたがそう問う。どんな夢を見たいか、わたしにはわからない。
「……あなたが一緒なら、どんな夢でもいい」
そう答えたわたしの髪をあなたの指先がやわらかに撫でた。
「次は一緒に終われたらいいね」
終わりない夢を見ている。文字通り永遠に終わらない夢を。
いつまでも続く夢のなかで、あなたとふたりで共に終われる結末を探している。
1/6/2026, 10:47:56 AM