雛朶

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真昼の夢

少し気が抜けていたんだ。
今にも綱から落ちそうで、それを安定させようと
体が必死に冷静を装う。
いつも気が張っていて、綱渡りをしているような日々。
気を抜いたら綱から落ちてしまいそうでいつも冷静に、
気を常に張って生きてきた。

昼間に少しだけ寝ようと思って、リビングのソファで
ゆったりしながら眠りについた。
夢を見たんだ。綱の上で、今にも落ちそうにグラグラ揺れている。 夢なのにリアルで冷や汗までかいている。
でも前とは違って、心が暖かいのだ。
新しい出会いもあって、その人がリラックスさせてくれる。謎の緊張感から抜け出せてくれる。
だから綱渡りが少し怖くなくなった。
リラックスし過ぎたのだろうか、綱から落ちてしまった。
でもそこの下は自分が想像していたものより、はるかに綺麗で天国みたいで素敵だった。
ずっとここに居たいと思えたのだ。
そしてそこで彼が手を差し出してくれて気持ちが晴れた気がした。
自分はここに、この人とずっと居たいと思えたのだ。

そこで目を覚ました。
もう日が沈んで来ている。
悪夢を見たような重たい体ではなく、凄く軽くなった体だった。
いい出会いができた。
そこでニコニコしている彼に出会えたよかったと思う。

7/16/2025, 2:07:42 PM