うみうし

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夢と現実の区別がつかなくなっていた。


先月の休みの日、好きな漫画の新刊を買いに行った。別の本も買おうと思ったが、入荷されていなかった。何週間か前、駅で切符を買い間違えた。それについて、最寄り駅の駅員さんと話をしていた。

気がつけば、そんな些細なことが夢の中の記憶であったか、はたまた現実で起きていたことであったか、あやふやになって思い出せないでいた。


5年前、「夢日記」についての記事を読んだ気がする。
夢で見た内容を日記に書き記すことによって、いつか夢と現実の区別がつかなくなる、そんな内容だった。

当時は「何をそんな馬鹿なことを」と思っていたが、今の自分はまるでその兆しを感じているように思える。
いつか、大切なことさえわからなくなってしまったらどうしよう。誰かとした約束、家族と出かけた記憶、友人とのくだらない時間。すべて、夢だと思ってしまうかもしれない。もしそうなってしまえば、自分の存在すら掴めなくなるのだろうか。

漠然とした不安が、自分の胸を締めつけていた。



夢と現実.

12/4/2022, 1:45:25 PM