身体に絡みついた糸。だけど、鎖のように重く感じる。そうだったんだ、君が僕にこのようにしたかったんだね…君がどれだけ苦しんだことを表したかったんだね。
「今更…?ようやく気付いてくれたんだ。」
君の冷たい視線が僕に刺さる。そして、不敵な笑みを浮かべる。君をこんなに怖く感じたことがあったか…
「僕はどうしたら良い?」
君は黙ったまま、僕に近付くと、抱きしめた。力強く…そして、また僕に糸を絡み付けた。
「何も…ただ、この私を受け入れてくれれば良い。」
僕の愛した恋人 (きみ)は人間 (ひと)ではなく、蜘蛛だった…
「私を受け入れて…そして、大人しく私の一部になって…」
6/18/2025, 12:18:44 PM