規範に縛られた軟弱根性無し

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「俺は枯葉がいいな」
好きな花をきいてるのに何だこいつは。ほんと読めないやつだな。
「葉っぱだし枯れてるじゃん」
「それがいいんだろうがよ」
「何がそんなにいいの?」
「最初はなんも目立たない緑の葉っぱだろ?んで、どんどん枯れて、地面に落っこちて死ぬだろ?そんな人生がいいんだ」
あいつの顔はいつも以上にキラキラしている。
「ただ枯れて死ぬのがいいと?」
「ちっとは考えろよ〜。枯れる前にあるだろ?紅葉」
意気揚々と話し出した。
「普段は目立たないで、そのへんに転がってる葉っぱだけどさ、紅葉の時期になるとみんなきれいきれいって絶賛するんだ。たったの何週間だけど、その時だけは何よりも目立つんだ!どんなものよりも一番綺麗な花を持てるんだよ!俺もそんな感じでさ、人生でたった一回でいいんだ。花を持ってみたい。輝きたいんだ」
熱弁が終わった。
「お前、ほんといいやつだよな」
「そうか?」
「お前が友達でよかったよ」
「俺も!」
「本当はその先に行きたいけどね…」
「何か言った?」
「別に…」
お前が花を持ちたいなら、私がお前の花になってやる。
お前がたった一回輝きたいなら、私がこのたった一回の人生ずっと輝かせてやる。
絶対に。


いい話のようで、そんなに面白くない気がする。
平和な話書いたら狂気が思いつかなくなってしまった。
どしよ

2/19/2024, 11:04:30 PM