かみい

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わたし、屋上で靴を脱ぎかけたらそこに、

ショートカットの女の子に
          声をかけてしまった。

「ねぇ。何してるの?」

「え、」

「じ、自殺しようとしてる…」

あら、この学校は不幸ね、
一日で2人の命がここから飛び降りるのだから

「じゃあさ、心中しよ。」

「え、あの」

「さ、ほら手を握って」

「わ、私は1人で死にますから!!」

「一人は寂しいよ?」

「もう、限界なんですよ。クラスに馴染めなくていじめられて、好きな人だってバラされて」

「もう…」

よく見たら髪の毛は濡れてるし、
靴は汚れていた。

「大変だったね」

「でも、今から開放される」

「そうですね。」


特に仲良かったわけでもなく、喋ったこともない子だったけど "自殺" という共通点で心が打ち解けた。

「ほら手繋いでいこう」

「はい。」

諦めたのか手を繋いでくれた。
その手は冷たくて白肌な手だった。

「よし、さようなら」

「大っ嫌いな自分」

手に力を込めて、
2人で1歩踏み出した。


「笑」


グチャ

10/7/2022, 1:39:01 PM