もんぷ

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星に包まれて

 まばゆい光、まるで星に包まれているような、そんな錯覚。朝が来たことを嫌でも感じさせる日の光。温度を上げてくれるはずの光だけど、朝の冷たい空気が布団から飛び出た首と顔の温度を奪うから、ギリギリ寒さが勝っている。布団に潜り込んで温かさを充電しつつ、朝の光でだんだん覚醒してきた目は自分以外のもう一人分空いた広い布団を映し出す。少し寂しくなってまた布団から顔を出す。窓から入ってくる冷気に、嫌いなあの苦いにおいが混ざっているのに気づいてベランダの方を見やると、Tシャツにカーディガンだけの軽装で煙を吐く綺麗な後ろ姿が見えた。ソファに乱雑に置いてあるクリーム色の分厚いブランケットを羽織り、少しだけ開いていたその戸を大きく開く。音に気づいて振り返ったその人は、悪戯がバレたようなあどけない子どものように笑った。
「許してや。」
隠れてタバコを吸っているのを咎めるために起きてきたんじゃない。そのことを伝えるためにサンダルを片方だけこちらに渡すように言って、左足でジャンプしながらその細い背中の横まで辿り着く。おかしな動きにまた笑っている人の肩にブランケットをかけて温かさをお裾分け。まだ開き切らない目を鳴らすように日の光を浴び、星に包まれるような優しさを感じてまた目を閉じた。

12/31/2025, 10:59:18 AM